2011年4月2日土曜日

「大地」 パール・バック

最近、あまりにも大地が揺れるので、不安に苛まれている。
だからこの本を再読した。

「大地」パール・バック。
紛れもなく、名著だ。
中国の清朝時代から革命が起こるまでの一家三代の壮大なスケールの物語。

主人公は三人。
最初の時代の王龍(ワンルン)。
彼は貧しい農民から、一代で大金持ちの地主になる。
死ぬまで土を愛した。

その息子の王虎(ワンフー)。
大地を離れ、やがて軍閥の巨頭に。
武力によって世の中が変わると信じ、人民を愛した。

そして王虎の息子の王元(ワンユアン)。
貧しさと豊かさの矛盾に苦しみ、革命に身を投じることもできず
ただ一人の女性を愛した。


人が生きていくのに必要なものは何か?
それは、大地である。

大地とは何か。

わたしたちを支えるもの。
生命の宿る場所。
死してやがて還る土。

雨が降り続いても、日照りが続いても
大地はただそこにある。
ただそこにある、それだけで、完全なる希望である。

希望。

あなたが落ち込んで下を向くとき、そこには大地がある。
そこには不滅の希望がある。


今こそ、この本を読むときではないだろうか。
なぜなら「大地」は、再生と希望の物語だからだ。

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