最近、あまりにも大地が揺れるので、不安に苛まれている。
だからこの本を再読した。
「大地」パール・バック。
紛れもなく、名著だ。
中国の清朝時代から革命が起こるまでの一家三代の壮大なスケールの物語。
主人公は三人。
最初の時代の王龍(ワンルン)。
彼は貧しい農民から、一代で大金持ちの地主になる。
死ぬまで土を愛した。
その息子の王虎(ワンフー)。
大地を離れ、やがて軍閥の巨頭に。
武力によって世の中が変わると信じ、人民を愛した。
そして王虎の息子の王元(ワンユアン)。
貧しさと豊かさの矛盾に苦しみ、革命に身を投じることもできず
ただ一人の女性を愛した。
人が生きていくのに必要なものは何か?
それは、大地である。
大地とは何か。
わたしたちを支えるもの。
生命の宿る場所。
死してやがて還る土。
雨が降り続いても、日照りが続いても
大地はただそこにある。
ただそこにある、それだけで、完全なる希望である。
希望。
あなたが落ち込んで下を向くとき、そこには大地がある。
そこには不滅の希望がある。
今こそ、この本を読むときではないだろうか。
なぜなら「大地」は、再生と希望の物語だからだ。
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