2010年5月4日火曜日

読書のたのしみ

2010-61

先日アマゾンから注文していた「1Q84 book3」が届いた。
真っ先に読みはじめたい衝動を押さえ
ひとつ読みかけの小説を根気良く読み終わってから
ようやく「1Q84」にとりかかった。


バイトの短い休憩中も、わたしは常に何かしらの本を読んでいる。
小脇に本を抱えて休憩に入ろうとしたとき
わたしより2つほど年齢の若い店長が覗き込むようにして聞いた。

「それってあれでしょ?」

わたしの抱えた本に目線を落としている。

「1Q84の3巻ですよ」

そう答えながら本の表紙を見せる仕草をした。
表紙はおなじみの大きなQのマークの装丁だ。
(わたしは本にカバーをするのが嫌い)

店長は「分厚っ!」と短く言って苦笑した。
たぶん読んでないだろうなと思いながらも一応
「もう読みましたか?」と社交辞令で聞いてみる。

「そんな分厚い本読む気にならないよ」



そこで会話は終了したのだけど、
わたしは「分厚いからいいんじゃない」と心の中で返事をしていた。

アマゾンから届いたとき、真っ先にこの本の分厚さを素直に喜んだ。
そして一気に読まないように、家では絶対に本を開かなかった。
なるべく短いバイトの休憩時間に
ほんの10分から15分程度集中してページをめくる。
それでも物語が進行して、既に半分ほどのページをめくってしまったときに
早く続きが知りたい気持ちと、残りの半分を惜しむ気持ちが錯綜して
一度本を閉じた。

読書の楽しみを知って以来、断言できる。
面白い本は、分厚いほどいい。

そして昨日、大事に読んでいたbook3を読了した。
とても面白かった。
村上春樹がますます好きになった。
続きはいつになるのかネットで調べると、
「そもそもbook4が出るのか出ないのか」についてアレコレ予想されていた。

続きは出ない、この本はbook3で完了だ。
という人がいることに驚いた。
そこにさまざまな見解が述べられていたのだけど
なんだかどれも深読みしすぎだと思った。


続きは必ず出ますよ。
だって物語は大詰めを迎えたまま終わっていないじゃない。
みんな村上春樹をもっと信頼していい。
彼はそんなにサディスティックじゃない。
小説家としては親切なほうだと思う。


ところで、まだ読んでいない方はこの機会にぜひ。

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