2010年2月1日月曜日

東京、雪の日。

2010-32

お昼の新幹線で東京へ向かう。
不動産屋さんでマンションの契約をする。
いろいろと説明をしてくれた不動産屋さんは、
優しそうな、柔らかい笑顔のおじさんだった。
しっかりとした説明の一言一言は、いかにもその人が
信頼に足る人物であるという証明のようだった。

鍵をもらって、ガランとした部屋に入る。
パラパラと降っていた冷たい雨が途中から雪に変わり、
明日は積もるかもという寒い寒い日だった。

エアコンのスイッチを入れてすぐに暖を取ろうとするが
温風が出てこないという一大事。
契約して即入居だったため、水道局への連絡が遅れ
自分で水道の開栓を行わなければならなかったが、
いくら探してもその栓の場所が見つからない。
困り果てて、さっきの不動産屋さんに電話をすると
すぐに駆けつけてきてくれた。

さっきまで冷たい風しか吐き出さなかったエアコンが
いつしか温風に変わっていて不動産屋さんに申し訳なく思ったけど、
「エアコンは、しばらく使っていないと時間がかかるからね」
と言って笑ってくれたので、ホッとした。


ネットであらかじめ注文していた布団が間に合わず、
近所の友人から布団や毛布一式を借りた。
それに、タオル・IH用の鍋・カーテン代わりの布・ぞうきん。
「すぐに必要でしょう?」とティッシュとトイレットペーパーも。
食料と割り箸に、温かいお茶の入った水筒も届けてくれた。
電気温水器だからお湯が出るまで1日かかると聞いて
大きなペットボトルにお湯を入れて
「手を洗うとき冷たいだろうから」と渡してくれた。

寒い寒い日に、あったかい友達。

底冷えする1階のフローリングで震えながら
湯たんぽ代わりの暖かいペットボトルを抱いて眠った。

東京で再出発する、最初の日。
冷たい雪とあたたかい友人をきっと一生忘れないだろうな。

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