2010年8月22日日曜日

歯科矯正

銀座の歯医者へ行った。
1年前に2本抜歯して、そこはずっとぽっかり空いたままだった。
インプラントにしようかと思ったが2本で100万円近い金額。
通っていた歯科の先生が矯正してみたらと勧めてくれた。

矯正でも120万はかかる。
しかし歯並びがきれいになって、ぽっかり空いた場所も埋まってよい。
インプラントで100万払うなら全部の歯を矯正してしまったほうがメリットが多い。

それにしても高くつく。
もちろん歯科ローンをくんだ。
3年で払う。
その120万という数字と月々の分割額をながめていたら
ふつふつと嬉しさがこみ上げてきた。
なんで大金を払うのにこんなに嬉しいんだ。

ちょうど1年前に仕事をやめて家も追い出された私には
もう自力で働いて生きていくことなんて到底不可能に思えていた。
社会から追放されて、白い目で見られて、陰のほうでじめじめ生きていくほかない。
本気でそう信じていた。
もう会社勤めなんてする自信ない。
わたしは人にすがって生きていくしかないんだ。
本気で惨めな自分を卑下していた。

それがどうだ、今なら120万も払ってみせるぞ!
ローンが3年だってかまうものか。働いて稼いだお金で生きていけるんだ。
高い給料じゃないし相変わらず貧乏には変わりないけれど
ちょっと工夫すれば好きなものも買えるし友達とご飯にだっていける。
よみがえったんだ。
無駄遣いをつつしまなくちゃならないけれど
それでも自力で生きていく道にまた舞い戻ってきた。
もう絶対自分の道をはずさないぞ。

いろいろと助けてくれた人たちに恩返しがしたい。
銀座の街を意識してゆっくり歩きながら、私はそんなことを考えていた。

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